【危険】頭の良い人ほどセッションで「沼」にハマる理由

● セッション中に「大丈夫です」と言う人が、一番手遅れなワケ

セッションにお越しになるクライアント様の中には、驚くほど思考力が高く、自己分析能力に長けた方が多くいらっしゃいます。

うちのお客様は、高学歴、高年収、士業、女医・医師、先生、専門職、仕事できる女子が多いです。

現状の問題をロジカルに整理し、解決策の仮説を立て、ご自身の感情をコントロールできる。

仕事や社会生活では、間違いなく「優秀」と呼ばれる層です。

しかし、皮肉にも「頭が良い」ことこそが、セッションの成果を遠ざけ、変化の沼にハマってしまう、最大の原因になり得ます。

1. それは「思考の鎧」を着ている状態です

セッションの場は、しばしば「思考の優等生」が生まれる場所になりがちです。

頭の良いクライアント様は、こちらの質問を瞬時に解析し、無意識のうちに「正解」や「賢い答え」を先回りして準備してしまいます。

これは、自分の弱い部分や、認めたくない感情の負の根っこを傷つけられないように、周到に組み立てた「思考の鎧」を常に身につけている状態です。

そして、最も危険なサインが、セッション終盤で発される「大丈夫です」「質問はありません」という一言です。

オーマイガー!

「あれこれ話しましたが、自分で整理できそうです」

「この問題は、もう一段階深く考える必要がありそうですね」

「今は特に困っていません。大丈夫です」

表面的には、前向きな発言に見えますが。

これはしばしば、最も重要な感情の核心から目を逸らし、再び「思考」という安全地帯に逃げ込んでいるサインなのです。

2. 変化は「思考の奥底・地下」にある(水道管の錆びのメタファー)

なぜ、思考の鎧では「変化」が起きないのでしょうか?

それは、あなたの人生を変える真の課題が、論理的な「思考」の層よりも、ずっと深い「感情」の地下に潜んでいるからです。

イメージしてみてください。あなたの人生という家を流れる水道管。

水(人生の流れ)が淀んでいる原因は、表面的な蛇口(日常の事象)ではなく、地下の奥深くに埋まった水道管が、長年の我慢や抑圧で錆びついていることです。

その「錆び」こそが、あなたが隠そうとする「本音」や「認めがたい感情」です。

思考(頭で理解すること)は、錆びた水道管の場所を、地図で特定することはできます。

しかし、実際に錆びを削り取り、水を綺麗にする作業は、剥き出しの「本音」という勇気ある行動でしかできません。

「大丈夫です」と取り繕ってしまう限り、私たちはその錆びに手を触れることができず、セッションは無限の自己分析という「沼」から、抜け出せなくなってしまうのです。

3. 【お願い】もう、完璧なフリはやめよう

私たちカウンセラーやコーチは、あなたの完璧な分析や、取り繕った態度を求めてはいません。剥き出し感情が知りたいです。

あなたが完璧であろうとするほど、私たちは「本音」を探すのに、時間を使わなければならず、遠回りになります。

本当にあなたの人生を動かすのは、完璧な理論ではなく、あなた自身の「剥き出しの感情」です。

どうか、勇気を出して、その「思考の鎧」を脱いでみてください。

「悔しい」「寂しい」「愛されたい」「許せない」…

たとえそれが、自分で分析した結果と矛盾していても構いません。

その瞬間こそ、セッションが劇的に変わり、人生の錆びを削り取る、本当の作業が始まる合図だからです。

さあ、あなたの負の根っこに、光を当ててあげましょう。