「私なんて幸せになってはいけない」そう感じて別れを選んだAさんへ
ご相談、ありがとうございます。お辛いお気持ち、お察しします。
「幸せになってはいけない気がして、自分から別れを告げてしまった」
「復縁したいけれど、根底に罪悪感がある」
「自分はダメ人間だから、もっと頑張ってまとも人間にならないと幸せになれない」
「仕事で成功して、年収を稼がないと結婚できないと思い込んでいた」
「結婚の話から逃げたことがある」
「でも、もうそんなことはしたくない。好きな人と向き合って添い遂げたい」
40代半ばになり、過去の行動パターンと、真剣に向き合いたいという強い願いで、お申込みいただきました。
ブログを読んでくださっている方の中にも、同じような悩みを抱えている方は、少なくないと思います。
かつての私も、同じように悩んだことがありました。強烈な劣等感と罪悪感。
すごく頑張って来た過去。
今なら全部気のせいだったと言えるけれど。
同じようなところで悩み苦しんできた過去があるから、こういうやり方もあるよと、一つの提案として、お伝えできることもあります。
◆ その「幸せになってはいけない」感覚の正体は?
まず、あなたが感じている「幸せになってはいけない」という感覚や、「自分はダメ人間だ」という思い込みは、
多くの場合、親との関係性や元恋人との関係性、過去の経験、周りの環境からの刷り込み、
あるいは自分で作り上げてしまった「信念」です。
そして、その信念が根底にあるからこそ、「もっと頑張らなきゃ」「まともな人間にならなきゃ」と自分に厳しい条件を課してしまい、その条件を満たせない自分は、価値がない、だから幸せになる資格はない、と感じてしまうのかもしれません。
仕事で成功する、お金を稼ぐといった、外側の条件を満たすことで、
内側の「ダメな自分」を隠したり、価値がないと感じる自分に、無理やり価値を与えようとしたりする。
これは、自己肯定感が低い方が陥りやすいパターンです。
そして、いざ幸せになりそうな、あるいは真剣な関係に進展しそうな状況になると、
「自分には価値がないから、どうせうまくいかない」
「相手に失望されるのが怖い」
「こんな自分では相手に申し訳ない」
「ダメな自分がバレる前に」
などといった恐れや、罪悪感が顔を出し、無意識のうちに、その関係を壊してしまう。
過去に、結婚の話から逃げてしまったのも、まさにこのメカニズムが働いた可能性が高いでしょう。
◆ 自分を「ダメ人間」だと決めつけるのをやめる
まず大切なのは、自分自身を「ダメ人間」だと決めつけることをやめる、ということです。
あなたは、ダメ人間だから、頑張らなければならないのではなく、「ダメ人間だ」という思い込みがあるから、必要以上に自分を追い込んでいるのです。
あなたの価値は、仕事の成績でも、年収でも、誰かからの評価でもありません。
あなたは、ただ「あなたであること」と「存在してるだけ」で、価値があります。
これは、頭では理解できても、感情がついていかないかもしれません。
長年の信念を手放すのは難しいことかもしれません。
◆ 思考を整えるためのステップ
どういう風に、思考を整えていけば良いか。
いつくかの、思考を整えるステップをご紹介しますので、取り組んでみましょう。
1.自分の思考パターンに気づく
「私はダメだ」「幸せになる資格なんてない」といったネガティブな思考が浮かんだときに、
「あ、今、私はこう考えているんだな」と、一歩引いて客観的に観察する練習をします。
これは「マインドフルネス」の基本的な考え方です。
思考は、あたかも空に流れる雲のように、ただ通り過ぎていくものだと、捉える練習です。
2.その信念は「真実」か問い直す
「私はダメ人間だ」という信念に対して、
「それは本当に真実だろうか?」
「そう考える根拠は何だろう?」
「何のためにそう思うのだろうか?」
などと問いかけてみます。
そして、「ダメじゃない自分」を示す小さな証拠を探します。
例:〇〇ができた、誰かに感謝された、友達と楽しく話せたなどなど、探してみてください。
どんな小さなことでも構いません。
3.自己肯定感を育む練習をする
・自分の良いところに目を向けてください。
欠点やできないことばかりに目を向けるのではなく、自分の長所や、過去に乗り越えてきたこと、頑張った経験などに、意識的に目を向けます。紙に書き出しましょう。
・自分に優しい言葉をかける
友達が同じ悩みを抱えていたら、どんな言葉をかけるでしょうか?
自分自身にも、その友達にかけるような、優しく励ます言葉をかけてあげてください。
・小さな成功体験を積み重ねる
達成可能な小さな目標を立て、それをクリアしていくことで、「自分にもできる」という感覚を育てます。
余談ですが。私がうつで寝たきりになってた30代の頃。スリッパを揃えるという目標を立てました。(笑) 本当に動けなかったので、自分にできそうな目標を立てたのです。少しずつ体を動かし、やる気を出すために、小さいことからはじめたら、だんだん自信もつき、あるきっかけで、うつもある日突然1日で消えました。今じゃ、再発せず、ガシガシ動いております♪
・罪悪感と向き合う
別れを告げたことへの罪悪感は、あなたがそれだけ彼を大切に思っていた、真剣な関係だった証拠でもあります。
罪悪感を感じる自分を責めるのではなく、「何のために罪悪感を感じるの?」と、一度だけ、その感情の根源を探ってみましょう。
そして、その罪悪感から何を学び、今後どう行動を変えていきたいのか?という、前向きなエネルギーに変えていくことを目指します。
・専門家のサポートを検討する
長年にわたる自己否定感や罪悪感は、一人で解消するのが難しい場合があります。
カウンセリングやセラピーを受けることも有効な手段です。
専門家と共に、心の奥にある信念の根源を探り、癒していくプロセスは、あなたの人生を大きく変える可能性があります。
音楽療法だけでは、長年の思考の癖から、抜け出せない方もいらっしゃるかもしれません。そのため、プロに相談するのは、手っ取り早い方法でもあります。
◆ 復縁に向けて
彼との復縁を望む気持ち、素敵だと思います。ただし、復縁を目指す前に、もう一度、自分の内側と向き合ってみてください。
同じ過ちを繰り返さないためにも。
ネガティブ感情に汚染されない自分になるためにも。
あなた自身、強くなることも大事です。
それが、彼との関係をより良いものにします。そして、あなたの今後の人生のためにも不可欠です。
今後どう行動するかは、今のあなたの状態次第と言えます。
彼にも、彼の気持ちがありますし、タイミングもあります。
会ってない間に、あなたが自分自身と向き合い、ポジィティブなエネルギーで満たすのです。
成長しようとしたプロセスは、決して無駄にはなりません。
あなたが本当に望んでいる「好きな人と向き合って、その人と添い遂げる」という幸せは、あなた自身が「幸せになっていいんだ」と、自分に許可することから始まります。
時間はかかるかもしれませんが、あなたは変われます。
過去のパターンを繰り返しそうになっても、そのたびに気づき、立ち止まり、違う選択をすることができます。
少しずつ、自分を大切にする一歩を踏み出してください。
ネガティブから離れる覚悟をしてください。
あなたの幸せを心から応援しています。